教会長の言葉

「華だより」

2022.1.8

 皆さま、新年明けましておめでとう御座います。
 昨日は、会長先生より『ご親教』を賜りました。冒頭「数え年」にふれ、「日本人は新年が明けるとすべての人が一斉に一歳年をとる」これは、「未来に向けて新たな気分で船出する気分になれる」と仰いました。
 佼成新聞に掲載された「年頭法話」のタイトルも「生き生きした人生を」とあります。会長先生は、コロナ禍にあっても私たちが「真に大切にすべきもの」を見失わないように、元気になれるように導いてくださいます。
 その道標がお書き初めの「素心」と「和言」に込められました。「万物はわが心のはたらきをもって発生する」「仏になるとは、心の内に潜む"仏性"を自覚すること。その契機として"信仰"がある。"信心"とは仏性を信じること、仏を自分自身の中に実現すること」とし、「何故"修行"が必要なのかの問いかけに、日常生活がすべて仏道修行であり、そのまま仏の衆生救済である」と簡潔に述べられました。
 宇宙は"生命エネルギーに満ちている”という見解は、今や科学的な見識でもあります。古来東洋では、それを"氣"と表現しています。氣が枯渇すると病気などに向かい、心身に"氣"が満ち溢れると"元気"になります。
 「生かされて生きている」という自然の摂理は、仏教に説かれる"縁起の法則"と一致しますね。私たちには、"すべてを生かす力"が働いています。
自分のことを決めつけない、"変われる-創造できる"私たちであることを知って、和める言葉づかいなど日常生活を丁寧に送る一年にしてまいりたいと思います。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 合掌

2022.1.9
  「すべてを生かす力」

 仏教は「仏になる」ことをめざす教えであり、それは、心の内部に潜む仏性を自覚することと会長先生が示してくださいました。
 仏性の特性として「慈悲」があります。慈悲は「慈しみ」と「悲しみ」という言葉でできています。WCRPの評議員を担ってくださった故-大野玄妙師(前法隆寺管長)は、「この言葉には、悲しみが分かって初めて、人を慈しむことができる」という深い意味を説いてくださいました。
 「生きる」中で出会う苦悩、老いること、病むこと、死に別れること- – – 四苦八苦による悲しみは、それを実体験として直面し経験することで、他の人の苦しみや悲しみが我が事のように感じられます。そして、慈しみ思いやる気持ちで寄り添っていくことにつながりますね。
 現在のコロナ禍は、世界中のすべての人々が直面している痛みであり、悲しみとも言えるかも知れません。仏性を自覚した菩薩は、「苦しんでいる人がいたら、自分は幸せになれない」という思いを抱くでありましょう。ある意味これが聖徳太子が説かれた「和の精神」であり、法華経の「一乗」思想に通じるものがあります。
 人生には、心の痛みや悲しみがある、そのことの意味を生かしていける"仏性"の力を信じ、分かち合ってまいりたいと思います。 合掌

2021.1.14
 「一念三千と農家の譬え」

 1月10日の会員説法は、新湊支部-壮年支部部長の金田さんでした。多くの皆さまが共感し感動をされたことと拝察致します。
 説法の中に「農家の譬え」がありました。下の農家は、金儲けや生活の為に米を作る。中の農家は、良い米を作って消費者にも喜んでもらう。上の農家は、良い米を永く継続して作る為に、土地も豊かに耕す農家です。
 開祖さまのご著書『人生の杖』P89〜91に「根を深く張るには」という一文があります。ここに「十如是」の教えを踏まえた人生の根を張る生き方が説かれており、まさに「農家の譬え」と合致するのです。
少し引用しますと、➖「すべての存在には持ち前の相(姿形)と性(性質)と体(本体)があって、それにそなわる力(エネルギー)によっていろいろな作(作用)が生じてくる。その働きが因(原因)となり、ふれてくる縁(条件)によってさまざまな果(結果)が生じ、報(あとに残る影響)をつくりだす。相が報を生み、報が新たな相を生みだす(本末究竟等=究竟として等しい)なかに、すべてのものごとの真実の姿がある」というのです。
 たとえば、仕事のうえにおいても、因-縁-果-報という循環はよく理解されても➖ここからが上農に通じる大事なお話❗️➖その因を生み出す力-作、あるいはそのもとになる相-性-体というところまで振り返って見ることは少ないのではないでしょうか。しかし、すべてのものごとは、その循環のなかに生じているのです➖
目先の因縁果報に一喜一憂する人生なのか、因(私)を生み出す力作や相性体まで掘り下げ、耕す人生なのか〜せっかく法華経のご縁にふれたからには、掘り下げてみたいものです。
詳しくは、10日のYoutube配信金田さん説法並びに私のかみしめを参考くだされば有難いです。お互いさま、仏教-法華経の教えを、人生、日々の生活に生かしてまいりましょう。合掌

2022.1.18
 自然の変化と私たちの心身

 自然界は常に変化をしており、その変化は、人の心とからだに強く影響を与えています。
まもなく大寒を迎えますが、春夏秋冬の移り変わり、温度や湿度の変化、風の強弱、雨や雪の量や冷たさ、気圧の高低、太陽光の多い少ないなど。
特に冬は、太陽の光の力を大切にしたい季節ですね。心の栄養としても「ビタミンD」が必要なのですが、日照時間の短い冬は特に意識して太陽の光にあたることが大事であります。
皆、分かっていても意識をしないと心がバテてしまい、やる気の減退や憂鬱な気持ち、引きこもりがちな生活につながってしまいかねません。起床の時間をなるべく一定にすることも、工夫のひとつです。
大雪だけでなく、新型コロナのオミクロン株の広がりもあり、この冬はストレスがかかりますが、どうか適切な栄養も補給し、健康に過ごされることを心より念じております。 合掌

2022.1.19
 いのちの「根」を育む感性

 新春恒例の「歌会始の儀」が昨日18日に、皇居-宮殿「松の間」で開かれました。今年のお題は「窓」です。入選者10人の最後に富山県南砺市福野の西村忠さんの歌が朗詠されました。
 「剱岳三ノ窓より 朝日さし 富山平野に 田植はじまる」
– – 春分の頃、砺波平野越しに見えた情景がパッと思い浮かびます。春先になると朝日が差し込む日があり「田植えが始まるころだな」と感じ、農家の苦労を思った – – と述べておられます。
 自然と共に生き、朝日にも生かされつつ営まれる人々の情感。これを深く受け止めておられる西村さんの瑞々しい感性が伝わりますね。
 会長先生が信行方針で「日本の伝統」を受け継ぐ大事を示してくださいました。まさに、西村さんのような自然や人々の営みを神々しく胸に焼き付ける感性もその一つでありましょう。
 私たちのいのちを「生かしている」ものを感じ、つながる力は、いのちの「根」を育む力と置き換えることもできるように思います。日本は、お米に代表される農産物だけでなく、植生の豊かな国であります。こうした国土の恵みによっても「根」の大切さを学び育みました。
 前々回の「華だより」で十如是にふれましたように、「因」である私を成り立たせる「相性体–力作」が私たちの「心田を耕す」人間の"根っこ"の部分と受け止めます。ならば、地位や名誉など世間的な色付けや煩悩に染まらない心(性)でものを見、学び振る舞ってまいりたいと思います。それが、「相」と「力作」を豊かに育み、同時に(性)を育むことと信じます。
加えて、私たちの故郷は「根っこ」を育むにあたって豊かな恵みを与えてくれる土地であると信じます。 合掌

2022.1.20
 天から授かる"志"を立てる

 「吾、十有五にして学に志す」とは論語の有名な言葉です。ここで示される"志"は、無限に広がる可能性の中での志のようです。
次に、「三十にして立つ」と続きます。この段階では、自分を理解した上で、出来ることの中で"志"を立てることのようです。
続いて40才ともなると、段々迷わなくなり、50才にして、天から授かった"天命"(真のわが命の使い方)知るとなります。
 誰もがこうした年齢のステップで歩むわけではないと思います。"志"について、最初は自分の可能性を信じて立てるものですが、様々な経験をし、やがて本当に大切な天から授かる志を見つけることにあると受け止めます。
これが私たちに馴染みの深い「自分の因縁」を知り、生かすことに通じるものと信じます。
今年一年、「私はどういう天命を授かり、自分の生まれた因縁を世の中で生かしていくか」真剣に見出していければ幸いです。
 今日は"大寒"同時にご本部寒修行が始まりました。
開祖さまは、法華経の教えに照らされて、私たちが志を立て"いのち"が輝くことを祈り、一年の始めに寒修行を設けてくださったと、そのお慈悲に感謝を申し上げたいと思います。合掌

2022.1.21
 「人と人とが信頼を築く」

 現代は多様な価値観が共存し、せめぎ合い、混沌としています。何を基準にしたら人と人との関係を信頼できるものにできるのか、はっきりとつかむことができにくい現状を痛感します。
 明治時代の混乱期に日本経済の土台を築き活躍した渋沢栄一師は、「知(知恵)、情(情愛)、意(意志)」のバランスの大切さを指摘します。世間の考え方を理解し(智)、人情に通じて(情)、物事をうまく処理できる能力(ベクトル合わせ=意)が不可欠だと説くのです。さまざまな価値観をもった人々が共存する現実社会を導く三要素ですね。
 法華経は、「開三顕一」一仏乗をめざす教えであり、多様な価値観や生き方を認めて、仏性を開顕し、皆が共に力を合わせて生きる世界をめざします。
渋沢師の三要素と一致しています。即ち、序品第一から安楽行品第十四までが「智」を説き、涌出品の後半から寿量品において「慈」、最後に菩薩の「行=実行力」の大切さが説かれます。
 信者さん各位が、寒中読誦修行に際して、法華経の成り立ちをかみしめ、現実生活を送る心構えが調い、定まることを願ってやみません。 合掌