教会長の言葉

「華だより」

2022.2.7
 等覚一転名字妙覚➖真の悟り

 昨日は立春「開祖さまご命日」に東砺波支部−教会教務スタッフの青山倭己さんが説法をしてくれました。とっても感動しましたね。その模様は、Youtube配信でご覧になれますので、未だ視聴していない方にもお伝えください。  
 さて、説法のかみしめで私が紹介した安土桃山時代の絵師"長谷川等伯"師は石川県七尾市の出身です。師が描いた「松林図屏風」は、水墨画の最高峰と称えられ"国宝"となっています。師は、法華経を魂の中心においておられたと伺いました。この画に取り組み、限界を感じる時に法華経のお題目が聴こえてきたと伝えられます。
同時に、時代の煌(きら)びやかな風潮におもねない、師の原点である子ども時代を過ごした、故郷-七尾での神秘的な風景が浮かんだのだと思います。法華経観によって煩悩で曇った靄(もや)の奥にある真実の世界を描ききったのではと評されます。
[等覚一点名字妙覚][脚下照顧]➖法華経は、私たちが見て感じているつもりでも見えていない感じとれていない世界を明らかに目覚めさせ、導いてくれる大いなる乗りもの"大乗"でありましょう。
それはまた、私たちの足元にある身近な"存在–ご縁"を丁寧に見直し、丁寧にふれ合っていくことの大切さを示してくださっていると信じます。 合掌

2022.2.9
 一食を捧げる運動の波紋

 発達障害や不登校の悩みなど、生きづらさを抱えている子どもたちや若者たちが、ざっくばらんに交流したり、小さな働らく機会をもうけたりする中で、自立や自分らしく生きていくお手伝いを続けている砺波市宮森の一般社団法人"ポンテとやま"さん。この度、公益財団法人パナソニック教育財団(東京)の「2021年度こどもたちの"こころを育む活動"表彰」で唯一最高の全国大賞に輝きました➖今朝の富山新聞に掲載された写真入りの記事を拝見し、とても嬉しくなりました。
 "ポンテとやま"さんには、一昨年、コロナ禍にあって難儀の中、弛みなく努力を続けている団体の一つとして、教会の一食地域貢献緊急支援プロジェクトより、皆さまから寄せられたら尊い浄財から20万円を寄付をさせて頂きました。会員の皆さまお一人おひとりのまごころが、真に生かされている"証(あかし)をいただいたのだと受け止めています。
 小さな一滴💧一滴がやがて小川となり"大河"となることを実感致します。今後とも一食運動はじめ、さまざまな形でまごころの布施行を充実してまいりましょう。 合掌

2022.2.10
  諸悪莫作「悪を止める」

 昨日9日、富山県内の新型コロナの感染が409人に達したと報道がありました。
 最近は、子どもたちの学級閉鎖など身近に聞くようになり、あるいは、ご家族の感染や濃厚接触ということも他人事では無い状況となっています。
 何卒、各位の予防対策と無理に道場参拝をしないなど、安全を第一としたご判断をお願い申し上げます。
 仏教には、「諸悪莫作(悪いことをしない)」という教えがあります。これは、次に続く「諸々の善いことをする」より先に優先される徳目とも捉えられます。
身体を疲れさせ痛めてしまうような生活習慣は、ウイルス対策としては悪いことです。ところ構わず怒ったり、怒鳴ったりもよろしくない行為です。
"あたりまえ"のことのようですが、無意識のうちにやってしまうのが、私たち凡夫の性でありましょう。
 このピンチを"悪しき生活習慣"を止め、お互いが成長するチャンスにしてまいりたいと思います。 合掌

2022.2.14
 実家改修 町ご先祖へ恩返し

 生まれ育った築108年の町屋を改修した、氷見北支部の黒田さん。思いは、「生まれ育った町やご先祖さまへの恩返しとして、ジャンルを問わず作家を目指す若者の作品展示に貸し出し、氷見のまちなかの賑わい創出につなげたい(富山新聞1/28の報道)」。
 昨冬の大雪で、屋根の半分が崩落。家財整理をしていると、父の利雄さんや若くして他界した姉と暮らした思い出がよみがえると共に、屋根裏から祖父母や曽祖父母の戦前の写真も見つかったそうです。こうした経緯から、「長年、家と命を繋いできたご先祖のため、何としても守りたい」と思い立ったのでした。
 3月6日にオープンを予定。「父やご先祖が残した人の縁を大切にしたい。氷見から全国に羽ばたく作家を後押しできればうれしい」と述べておられます。
教団創立記念日の翌日ですね。きっと、ご先祖さま同様、開祖さまも喜ばれると確信いたします。
 明日は"涅槃会"。佼成2月号で会長先生が、お釈迦さまのお言葉「多くの人々の利益のために、幸福のために- – 」教えを実践し、法を伝えなさいと弟子に託された➖と示してくださいました。黒田さんのまごころのご恩返しが、即、布施行に通じていることに、感銘を深く致しました。 合掌


2022.2.18
 昭和34年「寒修行」開始

 昭和33年(6白中宮)は、"真実顕現"の年でありました。開祖さまが、久遠本仏の御教え[法華経]に依って、私たちの生き方(修行)を定め、全会員が異体同心となって娑婆世界を寂光土にしていく宣言をされた、大変重要な節目の年でありました。
 6白が続く、翌、昭和34年1月27日、それまでは、霊友会に倣い"霊感修行"をしていたのをあらため、法華経の経典[三部経]読誦(寒修行)をスタートさせたのです。在京の幹部7〜8千人が一週間で法華経十巻を誦げました。
満願の2月3日、開祖さまは➖神仏諸天善神のご加護によって、これだけ大勢の方々が三部経典を全部通読できましたのは、地球始まって開闢以来のこと。経典の一偈一句をかみしめてみますと、一字一字が皆すべて"神仏"である。味わえば味わうほど、私たちの生活、実社会に活かさねばならない。これを基盤として多くの方々に、法華経の教義をお伝えする。(法華経)を行うか行わないかが幸不幸を決定し、広めるか広めないかで、娑婆国土が寂光土となるか、ならないかが決まってくる。長い間、ご苦労さまでした。心身共に異体同心となって、このご法を広めさせて頂きたい➖何と力強いお言葉でしょう❗️
 明けて翌日2月4日は、"5黄土星"が中宮の立春を迎えました。いみじくも、本年(令和4年)と同じ"星回り"となります。
 私は、あらためて[法華経]を所依とした逞しい生活実践と異体同心の布教伝道に神仏のご加護が強く現れる星回りであることを信じます。 合掌

2022.2.20
  「心にもマスクを」

 一昨年(2020年)7月朔日参りでの光祥さまご挨拶の一部を紹介させていただきます。
➖新型コロナウイルスの感染は、まだ収まったとは言えませんが、たとえコロナが収まったとしても、私たちの人生の中には、いじめや暴力、不機嫌、不信や裏切り、差別など、さまざまな目に見えない心の「感染症」が存在しています。そういう出来事や人に出会ったときに、それを撒き散らすことなく、自分のところで因縁を切る。そして、できればプラスに変えていくような、そんな生き方がしたい。口のマスクだけでなく、必要あれば心にもマスクをして感染を広げない。そして、そのマスクの下から温かい言葉がかけられる私でありたい。➖というお言葉です。「自分の心が不安に占領されそうな時にこそ、温かい言葉がかけられますように」という光祥さまの祈りの背景にあるようです。
 このお言葉から1年半以上経過していますが、私たちは、人生におけるさまざまな負の感情を制御し、さらには"煩悩即菩提"のごとく、不安の暗闇を温かい燈(ともしび)に転じていくことが、どれだけできてきたでしょうか?
一人では叶わないことでも、サンガの仲間と共に乗り越えてまいりたいと思います。合掌

2022.2.21
  「仏道を歩む真髄」

 開祖さまのお言葉➖仏道の第一は布施。布施の第一は法施。法施とは人に仏法を説き、仏道に導くこと。しかも、自分がお導きをするだけでなく、相手がお導きをするのを助けよ。そうすれば、心に喜びを覚え、現実の福報を得るであろう➖
 ある日の速記録です。
仏さまは、現実に真の幸福が得られる道を説いてくださり、開祖さまは、その真髄を簡潔に導いてくださったと、あらためて思いと感謝を深く致します。合掌

2022.3.8
 『平和をつくる祈りの手』

 3月4日夜、Zoomを使った少年部と婦人部の定例会議がオンラインで開催されました。
 会議前半は活動予定や気持ちの確認をし、会議後半、現在のウクライナ情勢について、皆がとっても心を痛めていることがだされました。「何か自分たちにできることはないだろうか⁉️」
 平和祈願のご供養や一食平和基金からの支援、WCRP等の声明を踏まえつつ、現地の方々の希望と平和的な解決に向けた祈りを"形"として、赤ちゃんから大人まで誰もが取り組むことができるもの➖皆んなの叡智が集まってまとまったのが➖
〜みんなの手形で「平和の木」を育てよう〜です。
 早速、会議終了後、有志が多くの僧伽にお伝えするための動画や案内チラシづくりに取り組みました。ご主人や子供たちの協力を得て、深夜に及ぶ作品づくりでした。
 翌朝、報告を受けた私は少年部、婦人部リーダーの温かい思いと実行力に、とっても胸が熱くなりました。
 これらの作品を整えて6日の教会運営会議での呼びかけとなりました。そして、私からご本部の担当部署である青年ネットワークグループの西次長さんと一食平和基金の担当者さんに報告をさせていただきました。
 すぐさま返信を頂戴し、「全国の青年みんなが、もどかしい気持ちを抱えている中、その思いをカタチにしようと動かれている高岡教会の皆さんの取り組みを教えていただき、嬉しい限りです。一人ひとりの"発"を大事にしたいとの意味で、皆さんからアイディアが出てくることをお待ちしていました。本当に嬉しく勇気づけられる情報です。」とありました。
 青年部から起こった一粒の平和の種をチームとして、僧伽として大切に育ててまいりたいと心から願っております。
 皆さまも一緒のお気持ちと思います。どうぞ、ご理解ご協力をお願いします。合掌

2022.3.9
『平和をつくる祈りの手』②

 青年部の呼びかけに応えて、一人ひとりの祈りのメッセージが記された手形が集まりだしました。
 私も、「平和と笑顔に開く天の花🌼〜私たちの願いは必ず叶う!」と日本語と英語を交え、祈りを込めて手形に記しました。
開祖さまは、いつも笑顔であることの質問に対し「笑顔が自然本来の姿だから、笑顔が私の実相なんだよ」という趣旨のお応えをされています。
 ウクライナで生じている破壊的な行為に心を痛める私たち一人ひとりが、その蛮行を責めるだけでなく、自分自身の問題として、自然や人々に痛みを与える生き方をしていなかったかを省みて、自分を"笑顔"の生き方に変えること➖世界中の人々が笑顔の生き方になることの誓いと願いを込めました。
 昨日から、これらの手形を集めた「平和の木」を教会のロビーに掲示する作業が進められています。青年有志の行動力に脱帽です。合掌

2022.3.14
 「平和をつくる祈りの手」③

 昨日13日、金沢教会にて「北陸壮年一念三千結集」の運営と説法の打ち合わせやリハーサルがあり、壮年運営スタッフの片山さん、壮年代表説法者の金田さんと共に私も参加しました。
 ウクライナの危機的な状況もあり、皆、和気藹々(あいあい)な中にも、真剣な気持ちで打ち合わせに臨む姿勢が満ち溢れていました。
 すべて終了し、教会玄関で金沢教会の皆さんに感謝の挨拶をしていると、関戸支教区長さんが玄関ロビーに設(しつら)えられた掲示物と箱📦を指差して、「高岡教会さんからご紹介いただいた祈りの手形です」と仰ったのです。目をこらすと、確かにご案内のポスターであり、箱には既にたくさんの"祈りのメッセージ"が書かれた手形が入っています。
➖こうして、高岡青年部の発進がお隣の教会でも広がっていることに、とっても嬉しく温かい気持ちになりました。布教に出かけると地域道場でも集まっている手形を見ますし、昨日金沢から戻ると、教会のポストにも、ある支部からの封筒に入れた手形が投函されていました。
 地道な取り組みであり、ひと手間必要な活動であればこそ、一人ひとりのまごころが込められ、祈りが自らの心を浄め、遥かなる地にも届いていくのだと実感します。
 どうぞ、引き続きご協力をお願いします。合掌

2022.3.25
 「祈りの木」取材と報道

 本日「教会発足58周年」のよき日に、今運動を進めている「手形に記す祈りのメッセージ」の射水神社での記者会見がありました。
 婦人部と子どもたちがイキイキとインタビューに応えていました。この模様は、今夕、B BT富山放送8チャンネルのニュースで放送される予定です。
また、富山新聞、北日本新聞、中日新聞各社も取材されていましたので、明日あたりに新聞報道されることが予想されます。皆さまの異体同心のご精進に心より感謝を申し上げます。
 一方、佼成新聞もコンタクトがありましたので、次回やその後の報道もありそうです。
 皆さまの真摯な祈りと行動は、神仏のご守護のもと、平和への一歩につながっていることを、今日は確信しました。合掌